
子どもの頃の夢は、プロのバレエダンサーになることでした。
3歳の頃からずっと踊ることが好きで、ステージの上に立つ瞬間が何よりも幸せでした。
結局プロにはなりませんでしたが、ダンスを通して出会えた人たち、積み重ねてきた経験は、今でも私の人生の大切な一部になっています。
今回は「留学と趣味」というテーマで、私が海外で感じたことを少し書いてみたいと思います。
🌍 留学とダンスのつながり
オランダに交換留学をしていたとき、大学の文化課外クラスやジムのクラスに参加して、週に2〜3回クラシックバレエを踊っていました。
トゥシューズのクラスが週に1回、コンテンポラリーが週に1回、ラテンヒールのクラスも週に1回。多いときは週6日ほどレッスンがありました。
1年間の留学中に、合計6回の舞台に立つことができました。
ダンスを通して出会った仲間とは、母語が違ってもすぐに仲良くなれました。
帰国後もお互いのSNSでダンス動画を見て「いいね!」を送り合っています。
ダンスは本当に国境を越える言葉だと感じます。
💬 言葉の壁を越えて
ダンス留学の人も、交換留学の人も、語学留学の人も、言葉の壁には不安を感じると思います。
私も最初は、現地のレッスンについていけるか不安でいっぱいでした。
でも実際にクラスに参加してみると、意外と通じること、そして「ちゃんとできる自分」がいることに気づきました。
日本でコツコツ積み重ねてきた努力は、間違っていなかったんだと実感しました。
習わせてくれた親、そしてずっと導いてくれた先生方に、心から感謝の気持ちが湧いてきました。

🎭 オランダで感じた“芸術の身近さ”
オランダで感じたのは、「芸術がとても身近な存在だ」ということ。
プロのダンサーのレベルはもちろん高いですが、それ以上にアマチュアの舞台にも多くの人が関心を持ち、チケットを買って見に行く文化があります。
劇場にはカフェやバーがあり、休憩時間や終演後に観客同士が感想を語り合うのも自然な光景。
日本では少しハードルが高く感じる“舞台芸術”も、オランダではもっと日常の中にあるようでした。
🌉 忘れられない舞台の思い出

特に印象に残っているのは、障害のある方と健常者が一緒に出演したミュージカルでバックダンサーを務めたこと。
カーテンコールのときのお客さんの笑顔と拍手は、今でも忘れられません。
一緒に舞台を作り上げることで、多様性を受け入れる社会の一端を担えたように感じました。
もう一つ印象的だったのは、「ミュージアムナイト(Museum Nacht)」の日に踊った野外ステージ。
橋の上が舞台になり、夜風と音楽と光の中で踊ったあの瞬間は、言葉では言い表せないほど特別な体験でした。
🎨 芸術に触れる旅の楽しみ
ダンスを通して西洋の芸術に親しんでいたおかげで、ヨーロッパでの旅行もより深く楽しむことができました。
美術館でギリシア神話をモチーフにした作品を見たり、オペラやバレエ、ミュージカルを観劇したり。
オランダでは『ジゼル』を、ハンガリーでは『海賊』と『リゴレット』を、イギリスでは『オペラ座の怪人』と『レ・ミゼラブル』を観ました。
舞台の世界に触れるたびに、子どもの頃からダンスを続けてきてよかったと心から思いました。

写真はハンガリーで行った劇場。
💫 これからの夢
私はまた長期で留学したいと思っています。
その時は、また現地のダンスレッスンに参加したいです。
もしいつかイギリスなどに旅行に行く機会があれば、現地のオープンクラスにも挑戦してみたいと思っています。
ダンスを通して、世界の人とつながり、自分自身を表現することの楽しさを改めて知りました。
これからも、踊ること・見ることを通して、世界の中に“私の場所”を見つけていきたいと思います。
プロにならない芸事は無駄だと考える人もいるかもしれません。
しかし、ダンスは私の人生を豊かにしてくれる欠かせないものです。
私の人生の”宝物”です。